子供のように笑ってくれる
作詞 平谷 裕宏
作曲 宮村 克彦
1 悲しい時も 寂しい時も
友よ 君に逢いたい
雨が寂しく 降る夜
すきま風が 愛を運ぶ
時計の音が聞こえる部屋 何も言わず
子供のように笑ってくれる
2 楽しい時も 嬉しい時も
友よ 君に逢いたい
朝もやが 立ちこめる朝
そよ風が 愛を運ぶ
小鳥の声が聞こえる部屋 何も言わず
子供のように笑ってくれる
(解説)
この曲は、作詞者・作曲者の妥協作です。40年前、私の下宿(4畳半の畳部屋)で夜11時頃から良い作品を作ろうと二人で取り組んだことが思い出されます。酒を飲み、煙草を吸いながら、煙草がなくなったので煙草を吸って残ったしけもくを吸いながら、夜明けまで休むことなく取り組みました。良い言葉が生まれたかと思えばメロディーがつかず、良いメロディーが生まれたかと思えば良い詩がつかず、ああでもないこうでもないと時間だけ過ぎ、二人ともくたびれてしまいました。そして、夜明けがきました。結局、私の部屋の時計の音、夜が明けた時に出るもや、下宿の外で鳴いていたすずめの声を織り交ぜて「もうこれでいいや。」と妥協をして詩が出来ました。「子供のように笑ってくれる」というフレーズの詩だけは入れようと決めていたので、そこだけはこだわりました。私も私で典型的なコード進行に従って、でまかせにメロディーをつけました。そして、お互い5分程度で出来上がった曲が「子供のように笑ってくれる」です。この曲は、今でも一体何をテーマにした曲なのか分かりませんが、男心をテーマにしていたことだけは確かです。また、非常にロマンチックな曲として仕上がっています。当時、まわりの仲間はこの曲は良いと皆さんから喜ばれました。当時、山口で行われたポピュラーソングフェスティバル(歌手は上手な人)では、最優秀曲を受賞しました。実際のところは、二人共、くたびれ果てた据えの妥協作として誕生した裏物語があります。
今回、40年ぶりに作品を掘り起こし、アコーステックギターを前面に出し再アレンジをしました。私は、新鮮感を覚えながらアレンジを行いました。皆さんにはどのように聞こえるでしょうか。では、お楽しみください。