明日を信じて

作曲 宮村克彦

(解説)

 私達は、今より幸せになりたいと信じて今日を生きています。しかしながら、誰も明るい明日が待っている訳ではありません。幸せは、自分で求めるところから生まれてくるものでしょう。それは、夢であったり、愛であったり、家族であったり、人によって多種多様だと思います。しかしながら、人生はそんなに甘くありません。幸せをつかめないままに終わってしまう人も多いことです。

 人生を懸命に生き抜き多くの挫折を乗り越えた優しい90歳前の老婆が、こんなことを言ってました。
「人生は、自分の思い・努力にも関わらず、地獄の穴が落ちることがあります。それでも前を向いて生きていくことが大切です。それが、人生です。」
そうだと思います。確かに、今の世の中は、スピードが速く、多様化し先行き不透明、格差があり、すべての人にとっては生き抜くい時代になってきています。大多数の人達は、自分描いた人生とは異なり、日々の暮らしに追われています。こんな時代であっても、この世に生を受け、自分で納得出来るよう、たった一つの命に花を咲かしたいものです。自立心を持ち今日を前向きに生き、明日へと希望を繋げ優しい人間になっていきたいものです。この曲は、明るい未来を感じさせるメロディーと不安を感じさせるメロディーとを織り交ぜ、人生を私なりに表現しています。何よりも、不安を乗り切り、明日を信じて生きていこうとする前向きな姿を曲のテーマとしました。

 この曲は、移調あり、メジャーありブルーノートもあり、そして、複雑なリズムを織り交ぜた楽曲となっています。ギターのテクニックでは、ハウマリング奏法やプディング奏法(実際は使っています)オルタネイト奏法(マンドリンのトレモノみたいにピッキングする奏法)は使わず、出来るだけ単音で弾くことに挑戦しました。速弾きになると、指使いとピッキングのタイミングが非常に難しく、インサイドピッキング(弦と弦の内側をダウンアップでピッキングする奏法)に苦労をしました。今回のレコーディングでは、移調をしているので大脳をフル回転させてのアレンジとなり余裕のない演奏となりました。よく聴くと、指とピッキングが遅れているところがありますが、これ以上は、今の私には無理です。当初は、テンポ」=84で演奏していました。あまりにもゆったりし過ぎなので、」=96に変更しました。今は」=108で練習をしています。(」=108では弾けません)速い左指さばきとピッキングを合わす基礎トレーニングの積み重ねをすることで、マスターしたいと思っています。将来的には、ワングレードアップした演奏をお送りしたいと考えています。
今回は、」=96のギターインストで「明日に信じて」をお送りいたします。では、お楽しみください。